令和元年度 防災シンポジウムを開催いたしました。
最初に多田防災担当理事より開会のあいさつ
KZ総合防災企画 代表 黒田和伸 氏に司会・コメンテータ―として進めていただきました。
今年度は前半に、『平成30年7月豪雨災害における避難 ~無駄足になってもいい~』と題し、特別養護老人ホーム クレールエステート悠楽の施設長 岸本祥一 氏にご登壇いただきました。
岸本施設長 |
クレールエステート悠楽 平成26年6月1日オープン
♦地域密着型特別養護老人ホーム(定員29名)
♦ショートステイ(定員10名)
♦デイサービスセンター(定員30名)
♦居宅介護支援事業所
平成28年 第12回倉敷市建築文化賞優秀賞受賞 |
『施設らしくない施設を作ろう!!』
『真備町の方に恩返しを!!』をコンセプトに設計
*コンクリートの打ちっぱなし
*全面が天然木の無垢フローリング
*高い天井
★避難を決断したのはハザードマップをみていたから
倉敷市特養連絡協議会定例会にて倉敷市防災危機管理室よりハザードマップが配られた。
悠楽は水害時最大6メートルの浸水被害にあうことを初めて知った。それを機に河川が氾濫する危険性がある場合はどこに避難するか決めてはいたものの『ここは晴れの国、岡山』という意識がずっとあった。
ハザードマップは職員の目につくような場所に貼っていた。(食堂など)
7月6日(金)事前準備
15:00頃 後楽の施設長(悠楽から車で5分の施設)へ〝避難勧告〟が発令されたら避難を要請 後楽側は受け入れ体制準備
16:30頃 悠楽の職員へ避難勧告発令時には入居者の避難を開始するため緊急招集を行うことを緊急連絡網で伝達 真備町に住む職員へは避難場所、避難経路を家庭内で確認しておくように指示
22:00 真備地区全域に『避難勧告』が発令!!
22:15 避難行動開始のため緊急連絡網により職員召集
22:45 シルバーセンター後楽応援部隊と共に後楽へ避難誘導開始
00:00 特養入居者29名+短期入所7名 合計36名の避難誘導完了
完了後、ひたひたと水が施設内へと流れてきて、脚立で屋上へ避難(思いつくいる物をそれぞれが持って避難)
傘・ビニール袋(45L)・紙おむつなど)流木を集めて仮設トイレを(紙おむつをして取り換えのため)、悠楽の建物は天井が高かったために助かった。周りの住宅の方も悠楽の屋上へ二次避難をしてきて一時60名以上の大所帯となった。
屋上もあと50センチ程度で浸水の危険が迫っていた。浸水は4.8m
水が引いて、復興に向けて立ち上がる!!
想像を超える大変な状況の中、平成31年1月19日復興されました。
その間、直面されたことを色々と聞かせて頂き、今後起きうる災害に役立つことがたくさんありました。各区のハザードマップを確認することが大事とも教えていただきました。まずできるところから実践していければと感じました。
参加者からの質問にも丁寧にお答えいただきました。
後半はパネルデイスカッション
・『災害時相互応援協定で周りの施設・区役所・社協をどう巻き込むか』
特別養護老人ホーム いくとく 主事 廣谷直樹 氏
・『区役所・消防署・社協を巻き込んでの自主的な相互応援訓練の実施』
特別養護老人ホーム 四天王寺紅生園 施設長 西野和秀 氏
に取り組みを発表して頂きました。
・水防法改正に伴う避難確保計画の作成について
大阪市危機管理室 災害対策担当課長代理 木村賢次 氏
・大阪市電子申請・オンラインアンケートシステム【伝達訓練】について
大阪市福祉局 高齢者施策部 介護保険課(指定・指導グループ)氏原賢一 氏
に発表して頂きました。
最後に仲谷業務執行理事より閉会のあいさつ
仲谷執行業務理事 |
市老連(^_^)v
日 時:令和2年2月10日(月)午後2時30分~5時
場 所:大阪市立社会福祉センター 第1会議室
講 師:特別養護老人ホーム クレールエステート悠楽の施設長 岸本祥一 氏
特別養護老人ホーム いくとく 主事 廣谷直樹 氏
特別養護老人ホーム 四天王寺紅生園 施設長 西野和秀 氏
大阪市危機管理室 災害対策担当課長代理 木村賢次 氏
大阪市福祉局 高齢者施策部 介護保険課(指定・指導グループ)氏原賢一 氏
参加者:加盟施設 39名・行政 16名・関係者 5名