大堀先生から学ぶ “尊厳を守るケア” ラウンドの一日
12月6日(土)、ライフサポート協会特養なごみにて、大堀先生をお招きし、ラウンド(個別実践会)を実施しました。
今回は4名のご利用者さまを対象に、起き上がり・移乗・歩行など日常生活動作の支援について、先生のかかわりを間近で学ぶ貴重な機会となりました。
どの場面でも先生の声かけや立ち居振る舞いには「尊厳」と「深い愛情」が込められており、ご利用者さまの“できる力”が自然と引き出されていく姿がとても印象的でした。
◆ 1人目:起き上がりから車椅子への移乗
先生はまず、
「こちらを向けますか?」
「足を下ろせますか?」
とゆっくり丁寧に声をかけ、動きのきっかけを促されました。
わずかなサポートで自然とベッド端へ座ることができ、普段は姿勢が崩れやすい方でしたが、この日はまっすぐ美しい姿勢を保持されていました。
ご本人の誇らしげな表情がとても印象的で、「待つ介護」や「尊厳を大切にする声かけ」の力を改めて実感しました。
◆ 2人目:起き上がり・移乗・歩行の支援
歩行時、後ろに反って歩かれるため、つい脇を抱えたり引っ張ってしまいがちな場面でも、先生はご本人の能力とペースを尊重しながら、一歩一歩をご本人自身の力で進めるよう関わられました。
「できることは、できる形でやっていただく」危険なのはご自身がわかっていて回避される。
こちらのペースではなく、ご本人のペースが安心と自信へとつながることを学びました。
◆ 3人目:声での意思表示が難しい利用者さま
身振りと笑顔で意思を伝えられる方で、起き上がりと移乗を一緒に行いました。
先生は「動き出しの流れを止めないこと」の大切さを強調され、靴を履く場面でも “履かせる” ではなく “履いていただく” 関わり方を徹底されていました。
「靴を履いていただけますか?」
→(首を振る)
「では、足を上げて腰を曲げていただいて、こちらで履けそうですか?」
すると、ご本人が自ら靴を履かれました。
尊厳を守った関わりが、ご本人の“成功体験”につながる瞬間でした。
この方は「眠い」「寒い」と話され、目を閉じておられました。
先生は数回様子を伺いに行かれましたが、無理に起こすことはせず、
「ご本人の意思を尊重しましょう」
と伝えられました。
“無理にさせないこと” もまた、大切な尊厳のケアであることを学びました。
◆ 振り返り
ラウンド後は、参加者全員で気付きや学びを共有しました。
最後に先生は、次の言葉を残されました。
「これからは、この“当たり前の動き出し”が介護のスタンダードになってほしい」
この言葉が胸に響き、私たちの介護のあり方を改めて見つめ直す、深い学びの時間となりました。
場 所 : ライフサポート協会特養なごみ
講 師 : ㈱Start movement 代表取締役 大堀 具視氏



