令和7年9月6日・7日、能登町の特別養護老人ホーム「こすもす」さんへ訪問いたしました。
地震で3階の屋根の6割が崩れ、さらに2階はスプリンクラーが作動して水浸し。
約112名の入所者(デイ利用者を含む)を余震が続く中で1階へ避難させるという、想像を絶する対応を迫られました。
「待っていても何も届かない。自分たちで工夫するしかなかった」
その覚悟が現場を支えていました。
現在も崩壊状態の道路 |
印象的だったのは、DMATから何度も「避難」を勧められても「ここで踏ん張る」と決断したことです。必要なものはしっかりと「必要だ」と伝える。インフルエンザの予防薬、酸素、病院との連携、具体的に求めることで、施設にとどまって対応を続けることができたそうです。
そしてもう一つ忘れられないのが、BCPの視点です。「防災のBCPと感染症のBCPは切り離さない方がいい」この言葉がとても印象に残りました。地震のような大災害の中では、同時に感染症のリスクも高まります。両方を一体で考えて備えることが、これからの施設運営に欠かせないのだと強く感じました。
完璧な備えはなくとも、“培った備え”と“つながり”、そして“踏ん張る意志”が命を守る。
その大切さを、特養「こすもす」の皆さんは実践で示してくださいました。
今回の視察でいただいた学びと勇気に、心から感謝を申し上げます。
参加者:防災対策委員会4名・Bブロック長1名・事務局1名・コーディネーター1名